MINIカントリーマンとクロスオーバー、買うならどれ?歴代モデルを比較
「MINIカントリーマンとMINIクロスオーバーは何が違うの?」
中古車を探していると、そんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
実は、現在販売されているMINIカントリーマンは、かつて日本で「MINIクロスオーバー」と呼ばれていたモデルの後継車です。
初代R60、2代目F60と進化してきたクロスオーバーは、3代目で「MINI Countryman(カントリーマン)」という名前に変わりました。
ただし、単純に名前が変わっただけではありません。世代を重ねるごとにボディサイズは大きくなり、室内空間や装備も充実。現在のカントリーマンは、初代クロスオーバーとはかなり違ったキャラクターのクルマになっています。
では、歴代モデルの中で買うならどれがいいのでしょうか。
本記事ではMINIオーナーの視点から、初代R60・2代目F60・現行U25を比較しながら、それぞれどんな人におすすめなのかを考えてみます。
MINIカントリーマンとクロスオーバーは何が違う?
まず整理しておきたいのが、「MINIクロスオーバー」と「MINIカントリーマン」の関係です。
日本では2011年に初代MINIクロスオーバーが登場しました。MINI Japanによると、クロスオーバーはMINIの4番目のモデルとして誕生し、それまでのMINIとは一線を画すSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)として位置付けられていました。
その後、2017年に2代目クロスオーバーへフルモデルチェンジ。2020年にはマイナーチェンジも行われ、2023年に発表された3代目から、日本でも「MINIカントリーマン」という名称になりました。
つまり、
- 初代:R60 MINIクロスオーバー
- 2代目:F60 MINIクロスオーバー
- 3代目:U25 MINIカントリーマン
という関係です。
MINI Japanは現行カントリーマンについて、初代クロスオーバーから続く3代目のモデルとして紹介しています。
ちなみに、MINIの本国などでは以前から「カントリーマン」という名称が使われており、日本では「クロスオーバー」という名称が定着していました。現行モデルではグローバルで使われている「カントリーマン」に名称が統一された、と考えると分かりやすいでしょう(国産車に当てはめると、ヴィッツがヤリスに統合された事例があります)。
したがって、「カントリーマンとクロスオーバーはどちらが新しい別車種なのか?」というより、「カントリーマン=クロスオーバーの後継モデル」と考えるのが基本です。
R60・F60・U25の歴代3世代を比較

では、3世代で何が変わったのでしょうか。
まず大きな違いがボディサイズです。
| R60 クロスオーバー | F60 クロスオーバー | U25 カントリーマン | |
|---|---|---|---|
| 世代 | 初代 | 2代目 | 3代目 |
| 全長 | 約4,105mm | 4,315mm | 4,445mm |
| 全幅 | 約1,790mm | 1,820mm | 1,845mm |
| 全高 | 約1,550mm | 1,595mm | 1,660mm |
| ホイールベース | 2,595mm | 2,670mm | 2,690mm |
R60の初代クロスオーバーは、全長約4.1m、全幅約1.79mという比較的コンパクトなサイズでした。
2代目F60では全長4,315mm、全幅1,820mm、全高1,595mmへと大型化。MINI Japanは2017年のフルモデルチェンジで、インテリアスペースの拡大や機能性の向上を大きな特徴として挙げています。
そして現行U25では、全長4,445mm、全幅1,845mm、全高1,660mmに。
F60と比較すると、全長は130mm、全幅は25mm、全高は65mm大きくなっています。MINI正規ディーラーの比較記事でも、このサイズアップが紹介されています。
現行カントリーマンのラゲッジスペースは、5人乗車時で505L。後席をすべて倒すと最大1,530Lとなっています。
こうして見ると、カントリーマンは世代を重ねるごとに「MINIらしいコンパクトSUV」から「ファミリーでも使いやすいプレミアムSUV」へと進化してきたことが分かります。
なぜカントリーマンはここまで大きくなった?
初代R60と現行U25を比べると、同じ「MINIクロスオーバーの系譜」とはいえ、かなり大きさが違います。
なぜここまで大型化したのでしょうか。
一つは、クロスオーバーに求められる役割が変化したことです。
初代R60が登場した2011年当時は、「MINIなのにSUV」という個性的な存在でした。
しかし、2代目F60になると後席や荷室が拡大し、ファミリーカーとしても使いやすいモデルへ進化しています。
MINI Japanも2017年の2代目について、プレミアム・コンパクトSAVとしてインテリアスペースや機能性を向上させたと説明しています。
そして現行U25では、さらに室内空間や荷室を重視。
全長4,445mm・全幅1,845mmというサイズは、もはや「MINIだから小さい」と考えて選ぶクルマではありません。
一方で、大きくなったことで得られるメリットもあります。
後席に大人が座りやすくなり、荷物も積みやすい。家族で長距離を移動するときにも使いやすい。
つまり、カントリーマンは「MINIらしいデザインを持ったSUV」から、より明確に「MINIブランドのファミリーSUV」という役割を担うようになったと考えられます。
初代R60はどんな人におすすめ?

初代R60の魅力は、なんといっても現在のカントリーマンにはない独特のコンパクトさとデザインです。
ボディサイズは全長4,105mm×全幅1,790mm×全高1,550mmであり、国産車に当てはめるとヤリスクロスに近いサイズ感となっています。
そのため、おすすめできるのは下記の人となります。
- 初代MINIらしいデザインが好き
- できるだけコンパクトなSUVが欲しい
- 中古車ならではの価格メリットを重視したい
- 最新装備よりもデザインやキャラクターを重視したい
一方で、年式が古くなっているため、中古車として購入する場合は車両価格だけで判断しないことが重要です。
整備履歴や消耗部品の状態、購入後に必要となるメンテナンス費用まで含めて検討したいところです。
「安くMINIを買いたい」というだけで選ぶより、「R60だから欲しい」という人に向いているモデルでしょう。
2代目F60はどんな人におすすめ?

あくまで筆者の考えではありますが、2026年8月現在の時点で最も購入のしやすさと維持のしやすさを両立しやすいモデルと感じるのがF60です。
理由は、現行モデルであるU25カントリーマンと比較して手頃な価格で購入できることと、故障しやすい弱点がある程度ノウハウ化されていることです。
また、サイズ感についてもF60は全長4,315mm×全幅1,820mm×全高1,595mmと、初代R60より大きくなりましたが、現行U25ほど大きくありません。国産車に当てはめると、ヴェゼルぐらいのサイズ感になります。
しかも、2代目では室内スペースや機能性が大きく向上しています。
そのため、「MINIらしいデザインやサイズ感は欲しい。でも実用性も必要」という人に非常に向いています。
例えば、
- 子どもを乗せる
- 買い物や旅行に使う
- 荷物をある程度積みたい
- SUVらしい視界の高さが欲しい
- 現行U25は少し大きすぎる
- 新車より中古車で購入費用を抑えたい
という人にはF60が候補になります。
さらにF60には、ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド、ALL4など、世代・年式によってさまざまな選択肢がありました。
2017年の2代目登場時には、MINI初の新世代ハイブリッドモデルも設定されています。
F60の魅力は、「古すぎず、大きすぎない」こと。そして、ウィークポイントが分かっているゆえに、「故障時の修理費用が計算しやすい」こと。
MINIオーナー目線としては、故障時の修理費用が計算しやすいというのはある意味旧モデルならではの特権と思います。
中古車としてSUVタイプのMINIを探しているなら、まず候補に入れていいモデルです。
現行U25カントリーマンはどんな人におすすめ?

現行U25は、3世代の中で最も「今の時代のMINIらしい」モデルです。
全長4,445mm、全幅1,845mm、全高1,660mmと歴代で最も大きく、5人乗車時でも505Lのラゲッジスペースを確保しています。国産車に当てはめると、カローラクロスに比較的近いサイズ感となっています。
おすすめなのは、
- 最新のMINIに乗りたい
- 新車で長く乗りたい
- 最新の安全・快適装備を重視したい
- 後席や荷室をしっかり使いたい
- SUVとしての存在感も欲しい
- ガソリンだけでなくEVも検討したい
という人です。
現行モデルではガソリン・ディーゼルモデルに加えて、電気自動車のMINIカントリーマン E / SEも設定されています。
一方で、注意したいのがサイズです。
「MINIだからコンパクトだろう」と思って乗り換えると、想像より大きく感じる可能性があります。
特に全幅1,845mmは、日本の狭い道路や駐車場では意識しておきたい数字です。
現行カントリーマンを選ぶなら、購入前に自宅の駐車場や普段使う道路で問題なく扱えるか確認しておくと安心です。
F60中古とU25新車、買うならどっち?

現在カントリーマンを検討している人にとって、最も悩ましいポイントではないでしょうか。
結論からお伝えしますと、価格とサイズのバランスならF60、最新装備と長く乗る安心感ならU25という考え方が分かりやすいでしょう。
F60中古を選ぶメリット
F60の最大の魅力は、現行U25より購入費用を抑えやすいことです。
また、U25よりボディサイズが小さいため、日本の道路環境では扱いやすいというメリットもあります。
さらに、F60は2017年に2代目へフルモデルチェンジしており、初代R60から室内空間や機能性も大きく向上しています。
そのため、「MINIらしさと実用性を両立した中古車が欲しい」という人には魅力的な選択肢です。
加えて、MINIオーナー目線からすると「発売から年数が経過しているからこそ、故障しやすいポイントやその修理金額が計算しやすい」というのがF60の魅力の一つとも言えます。
ただし、中古車である以上、年式や走行距離だけでなく、整備履歴や消耗品の状態を確認することが重要です。
U25新車を選ぶメリット
一方、U25なら最新世代のデザイン、インテリア、装備を手に入れられます。
また、新車なら購入後の保証やメンテナンス面での安心感も得やすく、長期間乗ることを考えると大きなメリットです。
さらに、現行カントリーマンではガソリン、ディーゼル、EVなどから選択できます。
「5年、10年と長く乗るつもり」という人なら、最初からU25を選ぶ意味は大きいでしょう。
MINIカントリーマンを買って後悔するのはこんな人

カントリーマンは魅力的なモデルですが、誰にでもおすすめできるわけではありません。
MINIだから小さいと思っている人
特にU25は全幅1,845mm。
「MINI=小さい」というイメージだけで選ぶと、実車を見たときに驚くかもしれません。
とにかく維持費を安くしたい人
MINIは国産コンパクトカーとは違うプレミアムブランドです。
車両価格だけでなく、タイヤやブレーキなどの消耗品、定期点検、故障時の修理費なども含めて予算を考えたほうがいいでしょう。
3ドアMINIのような軽快さを期待している人
カントリーマンはあくまでSUVです。
3ドアのMINIクーパーとは車体の大きさも重量も違います。
「MINIのSUVだから、3ドアMINIと同じようなゴーカートフィーリングが味わえるはず」と考えていると、キャラクターの違いに戸惑う可能性があります。
カントリーマンを選ぶなら、MINIらしいデザインや走りだけでなく、SUVとしての実用性も含めて評価するのがおすすめです。
結局、MINIカントリーマン/クロスオーバーはどれを買うべき?
ここまでの内容をまとめると、世代ごとのおすすめは次のようになります。
| モデル | こんな人におすすめ |
|---|---|
| R60 | MINIらしいデザインとコンパクトさを重視する人 |
| F60 | MINIらしさと実用性、価格のバランスを重視する人 |
| U25 | 最新装備、新車の安心感、広さを重視する人 |
とにかくMINIらしさならR60
初代R60は、現在のカントリーマンにはない独特のデザインが魅力です。
古いことをデメリットと考えるのではなく、「R60だから欲しい」と思える人なら、今から購入する価値があります。
バランスならF60
今回、3世代を比較して個人的に最も気になるのがF60です。
R60より現代的で実用的。
それでいて、U25ほど大きくありません。
つまり、「MINIらしいSUVが欲しい」という人にとって、非常にバランスのいい世代です。
特に中古車を購入するのであれば、F60は積極的に検討したいモデルです。
最新・長く乗るならU25
一方で、
- 「中古車ではなく新車がいい」
- 「最新のMINIに乗りたい」
- 「家族で使うので室内や荷室が重要」
という人なら、現行U25が最も自然な選択です。
サイズが大きくなったことを受け入れられるなら、歴代モデルの中でもっとも総合的な使いやすさを狙ったモデルと言えるでしょう。
まとめ

MINIカントリーマンとクロスオーバーは、別の車種ではありません。
日本では、
R60 → F60 → U25
と進化してきた同じ系譜のモデルで、現行のU25から「MINIカントリーマン」という名称になりました。
世代を重ねるごとにボディは大きくなり、初代R60の「MINIらしいSUV」から、F60では実用性が高まり、U25ではより本格的なファミリーSUVへと進化しています。
だからこそ、「一番新しいU25が一番おすすめ」とは限りません。
コンパクトさと個性ならR60。
価格と実用性のバランスならF60。
最新装備と安心感ならU25。
自分がMINIに何を求めるのかを考えると、最適な世代が見えてきます。
中古車を含めて選ぶのであれば、ぜひ一度F60を候補に入れてみてください。
現行U25とは違った「ちょうどいいMINIらしさ」が、F60にはあります。
参考・出典
- MINI Japan「新型MINIクロスオーバー誕生」(2017年)
- MINI Japan「新型MINI Crossover誕生」(2020年)
- MINI Japan「MINI Countryman」公式モデルページ
- MINI Japan「The New MINI Countryman」プレスリリース(2023年)
- MINI Japan「All-Electric MINI Countryman」公式モデルページ
- MINI NEXT 大垣「THE NEW MINI COUNTRYMAN」
- MINI山形「MINI COUNTRYMAN / MINI CROSSOVER 大きさ比較」

